デモに、民主主義に若者はいないのか

 6月18日の投稿「デモに若者がいない悲しさ」を拝読した。民主主義に関する意見には非常に納得した。しかし、一方で強く違和感を持った。14日に行われた集会には「若い人たち」が見当たらないという点についてである。
 FacebookなどのSNSをはじめ、インターネット上では「SEALDs」というグループが注目を集めている。とりわけ6月12日の抗議運動で、ある女性が行ったスピーチでは、これまで政治に無関心だった女性自身が「集団的自衛権」という言葉に触発されて行動を起こしたことが語られている。「私は戦争法案に反対します」で締めくくられるこのスピーチで私が最も重みを感じたのは、「現行憲法のもと、70年間戦争による死者が出なかったのは、偶然でも奇跡でもありません」という一節である。
 先述の投稿では、就職活動に追われてデモに参加する時間がない学生を憂い悲しんでいるが、では翻って仕事や残業でデモに参加する時間がない大人はいないのだろうか。さらには、デモに参加することが出来ない高齢者はいないのだろうか。世代の問題ではなく、市民が政治的活動や発言を二の次に回してしまうのが当たり前だという現況にこそ、私はため息が出る。ここでも私は、スピーチの中の「政治について口を開くことはスタンダードであるべきだ」というご意見に賛同したい。