「何となく」を断ち切るために

前略
自民党参議院議員 丸山和也
 あなたが、2月17日にオバマ大統領を「奴隷」呼ばわりなさったこと、新聞にて拝読しました。またネットでは、日本が「第51番目の州」となることにも言及されたとのことも拝見しました。ご発言内容の是非を申し上げるつもりはありませんが、どうか発言を撤回したり、ましてや議員辞職をしたりしないでいただきたい。
 あなたを国民の代表として選んだのは、日本国民です。選出した側に責任があるのであって、あなたご自身が辞職されても責任をとりえません。自民党はあなたを排除しようとするでしょう。しかし、参議院議員であるあなたは、比例代表制でまさに「自民党」として選出されておられます。自民党にあなたを排除する資格はございません。
 発言撤回、議員辞職で「何となく」事足れりとする日本の政治風潮にはうんざりしています。そうした「何となく」の風潮は、国民にもあります。例えば、安保法制賛否の表面的な対立は、両意見の必要条件が同じであること、すなわちアメリカ軍の存在(抑止力)が必要条件であることを隠蔽する機能を果たしていると、私は見ています。抑止力の機能を論点として本格的に議論した上で、投票すべきです。我々が次の選挙の際にあなたのことを思い出し、「何となく」ではなくきちんと頭を働かせて選挙に行けるように、今は堪えて下さい。それが、あなたがとるべき責任だと思います。よろしくお願い申し上げます。
草々