報道されない「事実」とその「忘却」

ここ数日、SNS上の私の周りで「東日本大震災後の韓国の街」と題されたサイトがシェアされている。東日本大震災の後に、韓国の街に日本を応援する横断幕やメッセージが数多くあったという内容である。中には、小学生ほどの年齢と思しき子どもからのメッセージ…

中国の「民主化運動」への憧憬と日本政治

2014年12月4日の朝日新聞の社説によれば、台湾での統一地方選に見られる民意は、「民主化をかたくなに拒む中国」が向き合うべき相手である。この民意の背景には、サービス貿易協定への反対運動の「ひまわり学生運動」がある。香港における「雨傘革命」も、20…

想起すべき国民の「責任」

安倍晋三首相が解散・総選挙を決めてから、種々の議論がなされている。中でも私が着目しているのは、今回の選挙が安倍政権を崩壊させる好機であるという言論である。確かに、アベノミクスは資本主義を推し進めて貧富の差を拡大したようにしか見えない。また…

川内原発再稼働に社会の選択を見る

川内原発の再稼働が決定したが、2014年11月8日の『朝日新聞』でも指摘されているように、この意味は重い。高橋哲哉が『犠牲のシステム 福島・沖縄』で鋭く切開するように、福島原発の放射能漏れは「想定外」などではない。「想定内」であったからこそ、大都…

本質的な極悪人は存在するか

数年前のものだが、「アイ・アム・レジェンド」という映画がある。そこでは、ガン治療薬から突然変異したウィルスが世界中で猛威を振るい、90%の人間は死亡、健全な生存者は1%にとどまり、残りの9%は「ダークシーカー」と呼ばれる食人鬼と化している。そ…

「ネトウヨ」は妥当な用語ではない

2014年2月11日朝刊の「田母神氏 60万票の意味」によれば、東京都知事選で田母神氏を支持したのは「ネトウヨ」と呼ばれる層である。「ネト」は「ネット」を指し、「ウヨ」は「右翼」または「保守」を指す。翌日の朝刊には宇野常寛氏が、「ネトウヨ」の膨張の…

朝日新聞(2013年12月7日)「声」欄掲載文

取り急ぎ、新聞版をコピペします。原文版と補足は後日。ただ、「自ら招いた結果やねんから耐えろ」といった、安直な自己責任論に済ませるつもりは、毛頭ありません。 安倍政権成立から1年。特定秘密保護法案強行採決など、その排他的かつ暴力的な姿を曝(さ…

あいかわらず…

こっちの使い勝手がわかりませぬ…。 とりあえず、自分のこれまでの考えの整理も兼ねて、また自己批判も兼ねて、これまでのレポートとかをはりつけようとしましたが、なぜかやたらと動きが遅くなって、めんどくなって断念…。 こっち、そもそも開設したきっか…

中国旅行(2013/05/01〜05/05)

もうブログっていうか何ていうか、普段使わなさすぎて、存在自体忘れそうでした(笑)でも、ストレスが溜まった時の文章化などに、今後も使い続けていきたいと思います。さて今回は、先日行ってきた中国旅行についてです。 出来事とかプチ感想を時系列で書いて…

とりあえず…

何となく開設してみたのですが、閉鎖するかもしれません。 はてなダイアリーと何が違うんやろ…。

「未来志向」という名の「他者への想像力」否定

ストレス発散で書いてみました。 2月22日の朝日新聞朝刊で、「竹島の日」祈念式典に、安部政権が政府関係者として島尻安伊子氏を派遣したとのニュースを読んだ。彼女は「竹島は日本の固有の領土だ」と言いつつも、「日刊の関係を未来志向で構築する」と述べ…

 「他者への想像力」再説 体罰による自殺事件をうけて

少し前にまとめてみた文章です。 私は二〇一二年一二月一九日、「「他者への想像力」今こそ必要」という文章を「声」欄に投稿した。それと時を同じくして近隣の高校の生徒が体罰を受け、直後に自殺したことをニュースで知った。体罰が正しい教育だとは全く思…

新年のご挨拶&朝日新聞(2012年12月19日付)「声」欄掲載文

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。昨年は社会人1年目ということもあって、仕事に慣れるので精一杯という感じで1年が終わった気が致します。今年は(部署やら何やらに大きな変化がなければ)多少楽にはなると思うので、研究…

「遊んであげる」といういじめと差別

ご無沙汰いたしております。最近いろいろ考えることが多いので、少し文章にまとめてみます。今月に入って取り沙汰される「いじめ」についてです。 大津市の中学生が自殺した事件について、いじめを放置した(いじめに加わった)教師へのバッシングが高まって…

諸々のご報告

ご無沙汰しております。ここしばらく更新していなくてすみません。といっても、ご覧いただいている方はそう多くないかもしれませんが…。とりあえず、近況をご報告申し上げたいと思います。1.修論関係 「徳川日本における歴史認識―前期水戸学をめぐって―」…

朝日新聞(2011年8月2日付)「声」欄掲載文

2011年8月2日付の朝日新聞(朝刊)の「声」欄に拙文が掲載されました。ここでも一応紹介させていただこうと思います。海外在住で「読みたい」と言っている友人もいますので。 「「常識やろ」無視同様に嫌悪」「常識やろ」「それが普通じゃないの?」。こうい…

「日本人論・日本文化論」批判―島薗進『国家神道と日本人』と東日本大震災直後の言説に向けて―

島薗進が近著『国家神道と日本人』(岩波書店、2010年)で強調するのは次のことである。これは本書のメインテーマであると思われる。本稿は主に、この点に関わって私の考察を述べるものである。 「国家神道とは何か」が見えなくなっているために、日本の文化…

日本史研究会卒業論文報告会(拙稿「徳川日本における歴史認識―前期水戸学をめぐって―」)

日本史研究会HPで卒業論文報告会の日程が掲示されていました(http://www.nihonshiken.jp/sig/sig-earlymodern.html)。もう終わりましたがw懇親会での議論とそこからの考察を追記しておきます。今回の報告では、取り立てて「わたくしは言説分析の手法を用…

江戸思想研究ネットワーク第1回例会(荷田春満「創学校啓」史料精読第1回)

5月17日、立命館大学にて、わたくしの所属する「江戸思想研究ネットワーク」 *1の第1回例会が行われました*2。参加者はわたくしを含め2名でした。今回のテキストは、荷田春満「創学校啓」です。これを何回かに分けて読んでいく予定です。報告や議論の概要は…

ブログ始めてみました。

はじめまして。何となくブログを始めてみました。初めてなのでまだ使い勝手がよくわかっていませんが、追々いろいろ整理出来ればなぁと思い、とりあえず始めてみました。専門(江戸思想史)のことも書きこみますし、趣味(クラシック音楽)のことも書きこみ…